名前:清水翔(しみずしょう)
生年月日:1984年1月30日(40歳)
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学生:清水さん、清水翔さん。どうぞお入りください。
患者:はい。
学生:どうぞ、こちらにおかけください。
患者:はい。
学生:こんにちは。
患者:こんにちは。
学生:医学部医学科4年のリー・マリアです。マリアです。
患者:はい。
学生:ご本人確認のため、まずお名前をフルネームでお願いします。
患者:清水翔です。
学生:清水さんですね。ありがとうございます。生年月日とご年齢をお願いします。
患者: 1984年1月30日生まれ、40才です。
学生:はい、ありがとうございます。では本日、担当させて頂きます。どうぞよろしくお願いいたします。
患者:よろしくお願いします。
学生:本日はどうされましたか。
患者:お腹が痛くて来ました。
学生:お腹が痛いんですね。もう少しそのお腹の痛みについて詳しく教えて頂けますか。
患者:はい。昨日からお腹が痛くなったんですけど、全然治まらなくて今も痛いんです。それで心配になって、ちょっと見てもらった方がいいかなと思って来ました。
学生:そうなんですね。それは心配になりますよね。昨日から痛いということですが、昨日のいつごろから痛くなったんですか。
患者:昨日の夕食後からです。
学生:夕食後ですか。
患者:はい。
学生:夕食後すぐに痛くなったんですか。
患者:そうですね。夕食後になんとなくお腹が痛いような感じがして、それから痛みが続いています。
学生:そうなんですね。お夕食は何を召し上がったんですか。
患者:えっと、昨日は、お刺身を食べました。
学生:そうなんですね。痛みが続いているということですが、その痛みはずっと同じくらいの痛みですか。
患者:いや、どんどん痛くなってきている感じがします。
学生:そうなんですね。それはお辛いですね。痛みの程度なんですが、10をこれまで経験した最も強い痛みだとすると、始まった時はどれくらいでしたか。
患者:そうですね、始まった時は2とか3くらいですかね。
学生:そうなんですね。一番痛かったのはどのくらいですか。
患者:6から7くらいです。
学生:そうなんですね。今はどのくらいですか。
患者:今も6から7くらいです。
学生:そうですか。それはお辛いですね。
患者:はい。
学生:お腹のどのあたりが痛いですか。指で示して頂けますか。
患者:このあたりです。(右下腹部を指す)
学生:(自分の右下腹部を指しながら)右の下のあたりですね。痛いところは移動したりしていますか。
患者:最初はおへそのあたりが痛かったんですが、だんだんこっち(右下腹部を指して)に降りてきた感じです。
学生:そうなんですね。おへそからお腹の右の下の方に移動したんですね。分かりました。その痛みですが、どんな痛みですか。鋭い痛みなのか、鈍い痛みなのか。
患者:そうですね、キリキリと差し込むような痛みです。
学生:差し込むような痛みですか。
患者:はい。
学生:何か、こういうことをすると特に痛くなる、というようなことはありますか。
患者:そうですね、歩くと痛みが響くような感じがします。
学生:そうなんですね、歩くと響く感じですね。逆に、痛みが楽になることはありますか。
患者:うーん、そうですね、何をしても楽になることはないですね。ずっと痛いです。
学生:そうなんですね。お腹以外にどこか痛いところはありますか。
患者:いいえ、ありません。
学生:痛み以外に、何か気になる症状はありますか。
患者:いいえ、特にありません。
学生:わかりました。えっと、食欲はいかがですか。
患者:うーん、あまりなくて、今朝から何も食べていません。
学生:そうなんですね。吐き気はありますか。
患者:吐き気は今はありませんが、今朝吐きました。
学生:そうなんですね。吐いたものは昨日召し上がったものなどでしょうか。
患者:そうですね。はい。
学生:血が混じったりとかはなかったですか。
患者:んー、ないと思います。
学生:お通じはいかがですか。
患者:特に変わりはありません。
学生:下痢とか、便に血が混じっていたりとかはないですか。
患者:それはありません。
学生:お小水はどうですか。
患者:普通です。
学生:熱はありますか。
患者:今朝測ったら37度5分でした。
学生:37度5分ですか。平熱はどのくらいですか。
患者:36度くらいですかね。
学生:そうなんですね、じゃあちょっとだるい感じですかね。お辛いですね。
患者:はい。
学生:睡眠はいかがですか。
患者:昨日はあまり寝られませんでした。
学生:分かりました。えっと、これまでにも同じようなことはありましたか。お夕食後にお腹が痛くなってっていうことは。
患者:いいえ、ありません。
学生:お腹が痛くなってから何かお薬などは飲まれましたか。
患者:いいえ。
学生:今回、どこか他の病院を受診されましたか。
患者:いいえ。ここが初めてです。
学生:分かりました。それでは少しご家族のことについてお聞きしたいのですが、よろしいでしょうか。
患者:はい。
学生:今、どなたと一緒に住んでいらっしゃいますか。
患者:妻と息子です。
学生:昨日のお夕食ですが、奥様も息子さんもご一緒に召し上がりましたか。
患者:はい。
学生:お二人はお腹が痛いとかはないですか。
患者:そうですね、何もないです。
学生:そうですか。分かりました。ご両親はご健在ですか。
患者:父は健在ですが、母は他界しました。
学生:そうなんですね。お差し支えなければお母様が亡くなられた理由をお聞きしてもよろしいですか。
患者:はい。胃がんで半年前に亡くなりました。
学生:そうなんですね… お母さまはおいくつでいらしたんですか。
患者:70才でした。癌が見つかったときは末期で、あっという間に亡くなりました。
学生:そうなんですね…それはお辛かったですね… あの、お父様は、いかがですか。
患者:はい、父は元気です。
学生:そうなんですね。お父様は何か大きなご病気をされたことはありますか。
患者:いいえ、持病もなく元気です。
学生:それはよかったです。血のつながったご家族で何か大きなご病気をされた方はいらっしゃいますか。
患者:いいえ、ありません。
学生:分かりました。えっと次に清水さんのこれまでのご健康の状態についてお聞きしたいのですが、よろしいでしょうか。
患者:はい。
学生:これまで何か大きなご病気、されたことはありますか。
患者:いいえ、ありません。
学生:何か高血圧とか糖尿病とか、現在治療中のご病気とかもないですか。
患者:ありません。
学生:入院されたことはありますか。
患者:いいえ、ありません。
学生:何か普段飲んでいるお薬やサプリメントなどはありますか。
患者:いいえ。ありません。
学生:アレルギーについてお聞きしたいんですが、食べ物やお薬などのアレルギーはありますか。
患者:いいえ。
学生:花粉症とかそういったアレルギーはいかがですか。
患者:いいえ、特にありません。
学生:分かりました。おタバコは吸われますか。
患者:はい。
学生:どのくらい吸われますか。
患者:1日1箱くらいですかね。
学生:そうなんですね。いつ頃から吸われてますか。
患者:うーん、20才くらいからですかね。
学生:そうなんですね。お酒はいかがですか。
患者:はい。飲みます。
学生:どのくらい飲まれますか。
患者:1日に日本酒を1,2合くらいですかね。
学生:毎日飲まれますか。
患者:はい。毎日飲みます。
学生:分かりました。犬とか猫とか、何かペットを飼っていますか。
患者:いいえ。
学生:分かりました。えっと、お仕事は何かされていますか。
患者:高校の教員です。
学生:そうなんですね。お仕事はいかがですか。ストレスとか。
患者:そうですね~、毎日忙しくて大変です。それに今、不登校の生徒がいましてね。どうしたものかとちょっと悩んでるんですよ。
学生:そうなんですね…それは大変ですね。
患者:はい。
学生:えっと、健康診断は受けておられますか。
患者:はい。1年に1回受けています。
学生:最近の健康診断で何か指摘されたこととかはありませんか。
患者:いいえ、特に何も言われていません。
学生:分かりました。最近、海外旅行などにはいかれましたか。
患者:いいえ、行っていません。
学生:分かりました。今回のことで何かご自身で心配されている病気や思い当たる病気など、ありますか。
患者:そうですね、母が胃がんでしたから、私も胃がんだったらどうしようかと心配しています。
学生:それは心配になりますよね。分かりました。えっと、治療や検査について何かご希望などはありますか。
患者:よくわからないです。とにかく早くこの痛みをなんとかしてほしいです。
学生:分かりました。そうですよね。えっと、それでは、これまでお聞きしたお話をまとめたいと思います。何か間違っていましたらおっしゃってください。
患者:はい。
学生:清水翔さん、昨日の夕食後からお腹が痛くなって、どんどん痛くなっているということで本日来院されました。痛みは、最初は2から3くらいだったのが、今は6から7くらいです。場所は、最初はおへその当たりが痛かったですが、だんだんお腹の右の下のあたりに移動しました。痛みはきりきりと差し込むような痛みです。歩くと響く感じがして、何をしても痛みが楽になることはありません。えっと、何か間違っていたことはありませんでしょうか。
患者:大丈夫です。
学生:ありがとうございます。それではこちらの質問は以上になりますが、何かお聞きになりたいことや質問などはありませんか。
患者:大丈夫です。ありがとうございます。
学生:ありがとうございます。それでは本日お聞きしたお話をこれから指導医に報告しますので、しばらく外でお待ちください。本日はありがとうございました。
患者:ありがとうございました。